見えないものを見るために

人生哲学 元図書館司書 図書館・情報学

むずかしい人生

人生は選択と決断の連続だ。
複数の可能性から、たった1つの進路を選ばなくてはならない。私はそれが怖かった。何かを選ぶということは、他の何かの可能性を潰すことだからだ。何も選ばない、何も見ていないふりをすることで、一つの選択に責任を持つことから逃げてきた。

そんな中でも決断を迫られる時はくる。私は複数の選択肢から一つの進路を選んだ。それは果たして正解だったのだろうか。今でもわからない。今でも違う選択をした自分を想像して後悔する。

今の私は、昔願った理想の自分とは少しばかり異なるが、世間的には恵まれた立場にあると、思う。じゃあ上手くいっているのだろと、言われると、いやいやそうじゃないんだと、否定する。何をやっていても、その根底には、不安や虚しさみたいなどうしようもない感情があって、楽しい時間であったとしても、終わってみたら果てしない空虚感が押し寄せてくることが多い。

こんな生活があと何十年も続くのかと思うと気が遠くなる。ラットレースを抜け出したい。どうしたら自由になれるのだろうか…。